孤彤
人物:安楓、懐寒、犬鬼、妖魔
とても短いです。3曲のBGM入れる予定です。友達は一応主なメロディーを作りましたが、完成していません。ただのデモです。
曲を聞いたら、雰囲気を理解するのに役に立てると思いまして、このページにアップしました。興味があったら、お聞きください。音質悪くて申し訳ございません。
(風の音)
安楓:冷たい・・・
(足音)
懐寒:安楓?
安楓:君は・・・誰?
懐寒:(笑)懐寒。お前と同じく選ばれたものだ。
安楓:(声を低くして、独り言のように)懐寒・・・
懐寒:(安心するように)俺は長い間君を待っていた。安楓。
懐寒:安楓、お前は一人なんかじゃない。俺はずっと居てあげるから。
だから、こんなに悲しまないでくれ。
安楓:(心理)もしかして、私はただ誰かにそばにいてほしかっただけなのかもしれない。
誰かにそう言って欲しかったかもしれない。君は一人ではない、と。
安楓:懐寒、ありがとう。
懐寒:俺とお前の間に、感謝の言葉など要らぬ。
安楓:(心理)懐寒は私のことを信じていなかった。
何かを隠して、私に話したくないようだ。
安楓:懐寒、君は罪を贖っていますか?
懐寒:だが、あの人は何の機会もくれなかった。
安楓:(心理)懐寒・・・懐寒・・・実はとても優しい人だ。
しょうがないことに、巡り合わせの輪廻に付きまとわれた。
懐寒:お前、大切な人を自ら、自分の手でやめたことがあるか?
安楓:懐寒、君・・・
懐寒:血の温度が分かるか?あれは人の心を焼き燃やせるくらいの熱さだ。
安楓:(心理)彼の側に永遠においてほしいと、神様にそう願うなら、許されるだろうか。
懐寒:安楓、なぜ・・・こんなに悲しむ?
安楓:懐寒!こんな毒手をおりる必要がどこにある?
懐寒:黙れ!あいつらは処罰されるのが当然のことだ!死んでも償うことができないくらいの罪を犯したのだ!
犬鬼:懐寒は自分の心を見失っている。誰に対しても、容赦なく手を出す。貴様の声などもう届かない・・・諦めろう。
妖魔(女性):(大声でせせら笑う)懐寒!瞳を捨てたからには、私(わたくし)と一緒に深淵に落ちましょう。あなたのその心を救う人など、この世にいませんわ。
懐寒:(冷笑)取るに足らぬような化け物が、この俺をどのようにするつもりというのだ?
安楓:懐寒はもはや懐寒ではない。例え、私は永久に彼の側にいたいと願っても、もう・・・
懐寒:俺達は神に選ばれたものだ。同じ力を持ち、運命の紐に強く繋がれるんだ。安楓、お前は俺の側から離れることはできない。どこへ行こうとしてはいけない。
犬鬼:安楓!貴様はばかか!彼はもう手遅れだ!一歩とも踏み間違えば、振り返ることができねぇんだよ!
妖魔:わたくしは人から妖怪になり果てまでして、求めるのはほかではなく、懐寒、彼の命そのものですよ。
安楓:どうして、こんなに執着するのです?
妖魔:どうして・・・と聞かれていますか?なら、あなた様はどうしてここにいます?また誰のためですか?
安楓:すみません。よこしまな道に落ち込んだ君を殺す以外に、してあげることはありません。
懐寒:(大声でせせら笑うが、悲しんでる)安楓!お前まで俺を裏切るというのか?
安楓:私は一人なんかではありません。もちろん・・・君を一人にさせませんから。
懐寒:そう・・・安楓・・・死ぬとしても、俺達は・・・
犬鬼:安楓!何をしておる!早く離れるんだ!
懐寒:ずっと一緒だ。(刃を振り下ろす)
安楓:(懐寒に刺されて苦しむ)そう・・・懐寒・・・死ぬとしても、私たちはずっと一緒だ。(刃を振り下ろす)
懐寒:済まぬ。安楓・・・俺は・・・
妖魔:誰だとしても、絶対に大切にしないと言ったのはあなたではありませんか・・・それなのに・・・どうして・・・懐寒、貴方も馬鹿だよ・・・私と同じ・・・馬鹿だ。
犬鬼:安楓の死体を保つ代価として、懐寒は自分の魂を捧げた。黄泉路(よみじ)に縛られて、ずっと安楓の魂を待っていた。
懐寒:両手に残ったのはあの人の血。色褪せたが、熱い・・・
安楓:(心理)どうしてこんなことを・・・あの殻をこのまま腐って行かせてもいいのに。
懐寒・・・君は何の代価を払った・・・何を引き止めた・・・
あれからもう何千何百年が過ぎたのに、君はまだ何を求めている?
私はもう既に君の側に行ったのではないか?私たちはもう死んだのよ・・・死んだのだ。
懐寒:(微笑む)君、安楓なのか。
安楓:・・・うん。
懐寒:お前は一人なんかじゃない。俺はずっと居てあげるから。
安楓:君は一人なんかではありません。私はずっと居てあげますから。
懐寒:だから、こんなに悲しまないでくれ。
—— END ——