儚き願い(姫視点)


作曲者:ふみこみどり

蓮池の近くで音と出会った。
笛の音色が美しくて、ずっと心の奥に響いていた。
それと同時に、私も音の寂しさが分かってきた。

そばに居てくれて、笛を吹いてくれているのに・・・
どうしてそんなに遠く感じるのだろうか

私は自分から一歩踏み出して、音に近づいた。
伸ばした手の先にあるものは・・・彼の心なのか・・・

「音、翡翠勾玉の光はきっと守ってくれるよね。」

永劫の想い(楽師視点)


作曲者:ふみこみどり

玉は笑ってくれた。貴方の音色が好きだと。
私はその純粋な笑顔が好きになった。
この想いが許されないと分っているが、
あの人のことを思わずにはいられなかった。

勾玉がまるで私の想いを告げているように響いたが、
玉が気づいてくれるだろうか。

「姫様、どうかお許しを・・・」
結局、私は玉を傷つけ、自身を欺いた。

すまない、玉。